あけましておめでとうございます。
みなさまはどんなお正月をお過ごしでしたか。
お正月といえば、お餅。
お雑煮はもちろんですが、
磯部巻きとも呼ばれる海苔巻きのお餅を食べるお宅は多いのではないでしょうか。

蒲田、大森あたりは、海苔養殖業者が多く住んでいた地域だった
昨年の秋、東京都大田区の蒲田の不動産関係の方とお話していた時、
「実はこの辺りは、昔海苔を育てていた人間が多いんです。
うちの親父もそうなんですよ。」
とのお話を伺いました。
政府の方針で東京湾を埋めるために、
東京湾の海苔養殖業者は、
半ば強制的に陸に上がることになり
そのかわりに土地をもらったのだそうです。
それを基にして、それ以降不動産屋さんを営んでいるとのこと。
そんな歴史があったとは、知りませんでした。
海の水質がよくなったことが、海苔の不作につながっている?
実は、4年ほど海苔は不作で、その価格の高騰が問題になっていましたが、
昨年、やっと生産量が上がり、
赤字続きだった海苔業者もほっと一息つけたと言われています。
不作の原因はいくつかあると考えられています。
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海水温の上昇
気温が高くなっている分、水温が下がる時期が遅くなり、
12月から3月が最もいい時期なのに、
12月ではまだダメで収穫時期が短くなっていると言います。
(西鳥取漁協)
-
海がキレイになりすぎた!?
海苔は他の海藻に比べて、栄養を必要としています。
海苔が必要とする窒素やリンが不足することによって、
「色落ち」などがおこり、品質が低下。
窒素やリンの不足の原因は、
水質を綺麗にする排水規制(キレイにしすぎ?)、
海水温が上がることによってプランクトンが増えたことなどとされています。
(実際、愛知県では、試験的に浄化規制を少し緩めてみているそうです)
(第五回瀬戸内海水産フォーラム)
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雑食性の魚による食害
黒潮が東京湾に流れ込み、
アイゴやクロダイなどの雑食性の魚が
海苔の芽を食べてしまうことによって生産量が減少。
(産経新聞 12/25/2016)
身近な食材ではあるけれど
身近な食材「海苔」。
食べものは皆そうですが、
その背後には、環境や、経済、産業や、
場合によっては政治や国際関係まで、
さまざまなことがあります。
日々の食事をおいしく食べるだけでなく、
食卓から社会を見る姿勢を、
今年も忘れずにいたいと思います。
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