乾物で食の防災訓練!〜乾物が未来を拓く第四回〜

災害はいつやってくるかわかりません。
そんな時、どんなことが問題になるのか、普段から考えておくべきことは何か。

冷蔵の必要がなく、長期保存できる乾物は、もしもの時の備えとしても役にたちます。
私たちは、「乾物を普段から料理に使うのは、食の防災訓練!」と考えてきました。

「乾物が未来を拓く」第四回は、女性消防士の草分けとして数多くの現場を見てきている環境・防災コンサルタントの秦好子さんをお招きし、お話を伺いました。

アルミ缶をハサミで切って蝋燭をセット。30分もすればご飯も炊ける実演。
アルミ缶をハサミで切って蝋燭をセット。30分もすればご飯も炊ける実演。

災害の現場では、「出す」ことが重要

もしもに備えるために、、みなさんとても熱心に耳を傾けています
もしもに備えるために、、みなさんとても熱心に耳を傾けています

「あるもの、捨ててしまうものを利用して、楽しみながら工夫をすることが大事」、「日常でできないことは、もしもの時にはできない」と秦さん。

 

災害の現場で特に問題になるのが排泄。出すことができなければ、食べることもできなくなるので、食べることで体の中をちゃんと循環させることを心がけなければなりません。

そのためには食物繊維、特に水溶性の食物繊維を摂ることが重要といいます。

また、簡単に調理ができるので粉物を利用すると良いですよ、というアドバイスもいただきました。

 

熱源をどうするか?

実際にその場でアルミ缶調理を実演していただきました
実際にその場でアルミ缶調理を実演していただきました

温かい食べものを口にすることができれば、料理のバリエーションも広がり、また気持ちにも少し余裕が生まれるのではないでしょうか。


さてその熱源ですが、一般的にはカセットコンロを多く用意しておくようにと言われます。

でも、「ここには落とし穴がある」と秦さん。
火災が起こった場合には、カセットコンロは破裂して危険。

保管場所を選ぶ必要があると注意を呼びかけています。

変わって推奨するのが、炭。

七輪を使って普段から料理をすることは災害への備えにもなるとのこと。

炭は、匂いを吸着するのでタンスなどに消臭剤代わりに置いておき、いざという時にはそれを熱源として使いましょう、と。

また、アルミ缶をハサミで切って、そこに油を入れる、あるいは廃油を固める薬剤を入れたものを流し込んで、そこにタコ糸などを芯にして固めるなどすれば、アルミ缶2つを組み合わせてご飯すら炊けることを実演してくれました。

 

30分ほど放置しておくだけで、一人分には十分のご飯が炊けた時には、参加者のみなさんから驚きの声が。

アルミ缶で炊いたご飯
アルミ缶で炊いたご飯

普段から自家製乾物作りを実践

を出来上がりの料理を想定して別々に袋詰めして保管
乾物を出来上がりの料理を想定して別々に袋詰めして保管

「普段の調理の際に、少しずつ自家製乾物を作っておくといいですよ」というアドバイスもいただきました。

秦さんご自身も、用途別に乾物を袋に入れて保管しておくことで、もしもの備えももちろんですが、子育て中のお弁当作りにも大いに役立てていたそうです。

食物繊維、粉の活用ということで、DRYandPEACEから料理提案

今回ご紹介した素材は、ジャガイモのフレークと、おからパウダー、クスクス、そして棒寒天です。普段から使いこなすことによって、もしも、の時は、その時の状況にあわせて引き算をしていけばいい。そう考えて、こうした食材を使っての、簡単料理と日常の暮らしでの応用をご紹介しました。

水戻ししたジャガイモフレークでポテトサラダ
水戻ししたジャガイモフレークでポテトサラダ

ジャガイモパウダーはすでに加熱されているため、水を加えて混ぜるだけでマッシュポテト状に。それを知って備えておくのは秦さんからもお勧めとのこと。

普段の暮らしでも、コロッケやビシソワーズ、ポテトサラダ、ニョッキなどを作る時に使えばとても便利です。離乳食にも手軽に使えます。

今回はニョッキをご紹介。ジャガイモを茹でて潰し冷ます手間をかけずに済むのは本当にお気楽!ブルーチーズのソースで和えてみました。

強力粉と卵、チーズとともに混ぜてニョッキに。ブルーチーズのソースで。
強力粉と卵、チーズとともに混ぜてニョッキに。ブルーチーズのソースで。

おからパウダーは大豆のタンパク質と繊維質たっぷり。
これで卯の花を作るのはもちろんですが、例えばひき肉料理のつなぎにとしても使えます。
今回はレバノン料理のヒュモス風にオリーブオイルや白練りゴマ、オリーブを加えてディップにしてワインのお供に仕たててみました。

おからパウダーももちろん加熱せずに使えます。

世界最小のパスタと言われるクスクスは、加熱済みなので戻しさえすれば食べることができます。
トマトジュース、塩昆布、ちりめんじゃこ、粉チーズを加えて混ぜて30分おくだけ。
昆布のミネラル、じゃことチーズのタンパク質、トマトのビタミン類、炭水化物としてのクスクスで、旨味も栄養もある一品に。

材料を混ぜて30分おくだけ
材料を混ぜて30分おくだけ

テングサなどの海藻から作られている棒寒天はさっと洗ってちぎってみかんの缶詰と合わせて置いておけば、そのシロップを吸って柔らかく戻ります。

「甘いものが一口あるだけでも落ち着きますよね。」とのご感想をいただきました。

 

缶詰は非常食として常備している方も多いと思います。

そこに乾物の棒寒天を加えるだけで水溶性食物繊維がプラスされます。

こうして合わせて置いておくだけで寒天が戻ります。食感白キクラゲのよう
こうして合わせて置いておくだけで寒天が戻ります。食感白キクラゲのよう

たくさんのご感想をいただきました

「災害にあったからと急に乾物を使うことは難しい。日頃の生活にふつーに取り入れていればこそ役立つのですね。」

 

「乾物をローリングストックするという発想。防災と乾物、この二つの繋がりを再確認しました。」

 

「毎回ですが、サカイ教授と田平さんの楽しいお料理講座が面白すぎました。そしてとっても美味しかったです。」

 

「この講座を聞くことができてラッキーでした。リアリティのあるお話がよかったです。」

などなどのご感想をいただきました。

乾物を普段の暮らしで使い回すことは食の防災訓練。

そんな「防災訓練」の場を増やしていきたいと思います。

最終回の第五回は、3月6日開催(こちらは防災がテーマではありません。念のため)
参加者あと若干名募集中です。