昨年、福井県の食をテーマにした講座を開催したことから、福井市からお声がけいただき、11月11日(土)、銀座で開催された福井市フェアのオープニングイベントのお手伝いをさせていただきました。
福井の味覚といえば、越前蟹を思い浮かべる方も多いと思いますが、福井の美味しいものはもちろんそれだけではありません。

コシヒカリはそもそも福井で開発されたお米。
その開発力から2万もの品種を検討した上で新たに開発されたお米「いちほまれ」は、一升瓶で家に常備するものだという「わかめチップス」をふりかけて食べるのが福井人的。
木田シソならぬ、木田チソは、梅干しの色付けをする時の発色が全く違うのだそう。
ミニトマト越のルビーは味の濃さが抜群。
あげればキリがないほどの美味しいもののことを、福井出身の方々が熱く語ってくれました。


珍しい野菜も!カーボロネロに、福井市で開発したきゃろふく
日本酒が大好き!と言う発酵料理家の真野遥さんは、イタリア、トスカーナ地方でよく食べられているカーボロネロ(黒キャベツ)を使った料理と、福井市で開発した、人参くささが少なく子どもも食べやすい優しい色の人参「きゃろふく」をつかった料理を考案。
きゃろふくは、食感がポリポリと美味しく、酒粕や麹などを使ったマリネ、とても美味しくいただきました。
カーボロネロは、福井市で新たに栽培に取り組んでいる野菜。生でも食べられ、加熱すると濃い緑も美しく甘くなります。
麩といえば角麩。辛子はチューブなんて使わない、熱湯で溶くでしょ!
3軒のレストランが考案した料理の試食も提供されました。
御清水庵清恵さんは、オーナーが福井出身ということもあり、伝統的な福井の家庭料理を2品。
角麩の辛子和えとうち豆入りのひじきの煮物。
福井の地辛子は特殊製法で油分も一緒にひいてあるため、他の辛子とは、その味わい、香りで一線を隠すといいます。
麩の辛子和えの他、赤身の刺身につけて食べるのが福井流。
熱湯を加えよく混ぜてから1時間以上おいて使います。
越前がにより、せいこ蟹?
麻布十番のアジルジョーヌ・テラスさんからは、半年以上熟成させて作られる鯖のヘシコ(ぬか漬け)をきかせたクリーミーパングラタン。
焼いてチビチビと日本酒のつまみと言うイメージの鯖のヘシコが、洋風に大変身です。
銀座のクラッティーニさんは、シェフ自ら出向いてその場で作ってくれた、せいこ蟹のカッペリーニ。
せいこ蟹とはずわいのメスのこと。内子と外子とがたっぷり入り、福井の人の中には「越前蟹より美味しい」という人も多いのだとか。そんなせいこ蟹をふんだんに使い、これも福井の蕪を細く切ったものをしんなり下ごしらえして加えることで、見た目にはカッペリーニと同化していながら、その食感が際立ちます。
水羊羹は冬にこたつで
水羊羹といえば夏に食べるものという「常識」は福井では通用しません。
寒くなるこれからがシーズン。
私たちが以前福井を訪れたのも確かこのくらいの時期。
至る所に水羊羹が売られているのを不思議に眺めたものでした。
越前水仙の植え付け式も
この日会場となった東銀座の白鶴酒造さんの屋上にある天空農園で、越前水仙の球根の植え付けが行われました。
2月の開花の頃に合わせて「収穫」イベントも開催されるとか。その季節に訪れる越前海岸はきっと美しいことでしょう。
でも、その前に。
11月10日(金)から11月30日(木)まで、福井市の食材を使ったメニューが、都内100店舗以上のお店で味わえる福井市フェアに足を運んでみませんか。
参加店舗は、こちらからご覧いただけます。
DRYandPEACE提案「六条大麦とヘシコのハーブ風味サンド」
麦茶の素材として有名な六条大麦。その作付け面積は福井市が日本一とのこと。
丸麦としても活用したいとの声を受け、六条大麦の活かし方を考えてみました。
福井は油揚げ消費量日本一とも伺ったので、油揚げの中に、福井市ならではの鯖のヘシコをフレーク状にして、チェダーチーズ、茹でた六条大麦を合わせて詰め、両面をじっくり焼いた上に、ミックスハーブと好みでさらにヘシコのフレークをかけるというご提案をさせていただきました。
当日は、実は料理の提案だけではなく、ゲストや福井市のみなさんへのインタビューをしながら、福井の食の魅力を引き出すという「司会」の大役も仰せつかり、肝心の料理の写真を撮影するのを忘れてしまったので、試作の際の写真をアップしておきます。
さて、これを機に、DRYandPEACEは司会業にも乗り出すのか、は、乞うご期待!?

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